建設業は知られてないことが多い
建設業は建設業法という法律があり、かなり細かいところまで規制があります。
建設業の中でもいろいろの職種に分かれていて、その工事を請け負うには、それ
ぞれの許可が必要であったり、登録する必要があります。たとえばビルが建つと
します。ビルオーナーが依頼するのは設計事務所であったり、直接施工会社に
依頼したりします。
どちらにしろ、実際に施工する工事を請け負った会社が、
元請会社と呼ばれ工事の責任を負うことになります。工事の元請となった会社は、
実際には自分の社員ですべての工事を行えないので、いろいろな業種の会社に工事
を依頼します。この会社を一次下請けといいます。
その会社がまたほかの会社に
依頼すると2次下請けという流れで、どんどん下請け会社は多くなっていきます。
元請会社は、このビルが完成するまでのすべての責任を負うことになりますので
ここが変ったところなのですが、労災保険は各会社ではなく元請会社の労災保険
の適用になるということです。
これを建設業労災保険といいます。よく工事現場
の横を通ると、建設業の許可番号の掲示と、建設業労災保険に加入している事を
掲示してあります。あまり気にして見たことはないと思いますが。このことによ
りこのビルの建設においては、工事作業中に怪我などがあった場合は、下請け業者
の社員であっても、元請が加入している建設業労災保険の適用になります。
建設業は一つの現場が完成するまで色々な会社がかかわっていますが、建設中は
ひとつの会社といえるかもしれません。