一人親方特別加入の安い労災保険
一人親方と呼ばれる事業所は、親方自身が個人事業主というところばかりです。
従業員は労災保険の対象となりますが、個人事業主である親方は労災保険の対象となりません。
しかし、建設業や製造業などの力仕事中心の仕事については、親方自身も労働者と共に仕事することも多く、事故や災害の危険性も高いため、国が特別に一人親方にも労災保険の加入を認めています。
これは、一人親方労災保険特別加入制度といい、労働局に承認を得なければなりません。
労働局から承認後、一人親方労災保険特別加入団体に加入することで、一人親方にも労災保険が適用されます。
一人親方にも労災保険を特別に適用されることとなった背景として、最高裁判所の判決にあります。
判決の中で一人親方は元請けの労災保険の対象とならないという見解が示されたことにより、一人親方に対しても労災保険に加入する重要性が高くなってきたからです。
そこで国が特別に一人親方を対象に労災保険加入の道筋を作り、事故や災害に遭った時には、保険から賄えることから、国が補償する労災保険ですので安心です。
掛金は社会保険料控除の対象となり、休業補償は給料の８０％を補償、通院や入院に対する給付金も補償されます。
事故や災害に遭った時の被害額も補償されるため、自己負担はゼロに近く、ほぼ全額が補償されるようです。
国が補償する保険のため、一人親方の労災保険加入者が年々増加傾向にあり、自分の体は自分で守るための保険があることの重要性が伺えます。
保障内容にもよりますが、特別加入は安い料金が望ましいところです。